農業

土づくりは基本中の基本

季節は4月になりいよいよ春作業も本格化し始めました。まだ雪解けの遅かった場所は畑が乾いておらずトラクターが入ることはできませんが、作物のまきつける順に準備をしていきます。そして当農園の最初の春作業はてん菜作付け予定畑の堆肥の散布です。

いわゆる土づくりと養分補給のための堆肥散布になります。各々の農家さんに土づくりとは?と質問しますと様々な返答が返ってくると思います。養分のバランスが整っている事(化学性がよい)。土が柔らかく排水性・保水性・通気性がよい事(物理性がよい)。微生物に多様性がある事(生物性がよい)。これらの化学性・物理性・生物性が複雑に作用しあって土壌が形成され、作物は生長していきます。堆肥の施用は有機物による緩やかな肥料効果と物理性の改善と微生物の活性化と多様性をもたらします。

とりあえず完熟の堆肥を投入すれば土づくりの第一歩は始まるのです。とくに土壌1g中に微生物は100億~1000億個いるとされ、種類も6000~5万種、その99%が培養不能な未知の世界です。よくわからなくてもまずは始めるべきなのです。私達農家は商売として農業をしているため、一つの畑に同じ作物を栽培し、養分や微生物が偏り、効率化のための化学肥料やトラクターが物理性を悪化させます。そのため傾きそうになるバランスを見張って過ごす必要があるのです。

この土づくりは時間かかります。すぐできそうな化学性を整える事一つとっても、持続可能な土壌バランスにするのにものすごく時間がかかるのです。ただ出来上がった土を大切にすることによって、次年度の作物、更に次年度と様々な恩恵を与えてくれます。

当農園の至高にんにくにも堆肥を施用しています。肥料がゆっくり長く効くこと、バランスがとれている事、たくさんの恵みと生きる力を育んで今日も北海道の大地で大きくなってます。

見えぬ土の世界を想像しながら今年の春作業が始まりました。

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